昨年までは毎月買った本やマンガとそれらに対する一言コメントをブログで書いていたんだけど今年はそれをやらずに来てしまったので今年かった本で良かったものをいくつかピックアップして紹介する。
実際にはもっと数多く買ってるし、買っただけで読んでいないものも多い。2023年に買った本はマンガも合わせて合計で366冊、そのうちマンガ以外は151冊だった。
なお、対象は自分で買った書籍だけ。つまり献本とかでいただいたものはこの対象に加えていません。
ちなみにいずれの本もすべて電子書籍で購入している。全体ではAmazonのKindleを中心に一部オライリーのeBookなんだけど、選んだものはすべてKindleで買ったものだった。
というわけで紹介していく。
- AWSで実現するモダンアプリケーション入門 〜サーバーレス、コンテナ、マイクロサービスで何ができるのか
- フロントエンド開発のためのセキュリティ入門 知らなかったでは済まされない脆弱性対策の必須知識
- 図解即戦力 Google Cloudのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
- メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界
- 税務署はやっぱり見ている。
- フロントエンド開発のためのテスト入門 今からでも知っておきたい自動テスト戦略の必須知識
- 【マンガでわかるアウトプット大全】もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら
- システム設計の面接試験
- 即決!営業道場 1年目から結果を出す
- ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門
- まとめ
AWSで実現するモダンアプリケーション入門 〜サーバーレス、コンテナ、マイクロサービスで何ができるのか
モダンアプリについてThe Twelve-Factor AppやBeyond the Twelve-Factor Appの話も交えて解説した本。基礎的で普遍的な解説とそれをAWSでどう実現するかについて書かれていて、パターンも網羅的。
まさにAWSのSolution Architectたちが普段顧客にガイドするような内容が詰まってる本なのでとてもいい。AWS以外にも応用効くと思う。
フロントエンド開発のためのセキュリティ入門 知らなかったでは済まされない脆弱性対策の必須知識
自分は元々サーバーサイドの人なのでフロントエンドのセキュリティについて知識が浅め。そのフロントエンドのセキュリティを復習するのに役だった。加えてハンズオンが豊富なのも良い。
図解即戦力 Google Cloudのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
AWSと違ってGoogle Cloudについては多少知ってる程度でベーシックな部分も危ういので読んでみた。
クラウドそのものや技術要素に関する基本的な話も含まれているのでそのあたりは飛ばしたけれど、Google Cloudが初めてのクラウドって人にも良さそう。
解説するサービスには偏りがありつつも基本は学べる。でも辞書的に使えるようなものではない。一回読んで終わりかな。
メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界
デブサミの賞をとってて評判も良かったので購入した本。
読んでみたらメタバースに対する先入観を良い意味で変えてくれてこの先の未来の一筋を教えてくれた1冊になった。メタバースの世界に広がるのは技術であると同時に経済であり文化でもあったことがとても印象的。
また、メタバースとは何なのかをわかりやすく定義してくれていたのも良かった。正直いくつか誤解をしていたことがここでわかった。
とはいえ、やはり美少女アバターを使うのには個人的に抵抗ありありなのでそのあたりがどうにかなってほしいとも思う。あと、文中のスクショを見る限りではワールドがまだまだハリボテ感あるので技術と処理能力の向上でこのあたりがもっとリアルになるといい。これはそのうち解決すると思うけど。
税務署はやっぱり見ている。
2022年度分の確定申告の期日(3/15)を少しだけ過ぎた3/18に発売するというたまたまなのかわざとなのかわからない本w なお、この本は節税について書かれた本ではないくて税務署および税務署員の行動原理について書かれたもの。 したがってどういう考え・観点で税務調査をするのかなどそういった部分に対する理解は深まった。 やましいことはしていないがなるほどなぁと思わされたり考えさせられたりする部分も多かった。
フロントエンド開発のためのテスト入門 今からでも知っておきたい自動テスト戦略の必須知識
内容的には割りと初心者向けっぽくて「そもそもテストとは?」みたいな解説も多いんだけど、とかく面倒くさくてやりづらいという印象のフロントエンドのテストについて網羅的に書かれていてよい復習になった。
後半はハンズオン的にWebアプリケーションの結合テストとしてReactやNext.jsを題材としたコンテンツがあったりStorybookやE2EテストとしてPlaywrightを使ったテストなんかも解説されている。
【マンガでわかるアウトプット大全】もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら
マンガでわかる系が好きなんだけど、前々から名前だけは知っていた「アウトプット大全」のマンガによる解説書籍ということで読んだら悪くなかった。
この手の書籍は字面を全部追っていると途中から辛くなってきてしまうのだけどマンガなのでそれもなく。
今度ドラッカー本のマンガ解説書籍も読んでみようかと思わされた。
システム設計の面接試験
転職においてシステム設計について面接で聞かれることは多い。
そういった面接で聞かれる典型的なアーキテクチャからちょっと込み入ったものまで網羅的に解説している本。
面接対策という体裁の書籍ではあるが、いろんなアーキテクチャが載っているので勉強になると思う。特に多くの人は業務で接するアーキテクチャのタイプって限られていると思うのでこういう書籍は幅を広げるのにいいと思う。自分自身もあまり知らないワークロードのアーキテクチャとか知ることができて勉強になった。
しかも記事執筆時点(2023/12/29)ではKindle版なら紙版の半額以下で買えるというお得な状態になってる。
即決!営業道場 1年目から結果を出す
今年は営業的なムーブが多い一年だったのだけれど、自分は営業そのものはこれまでやったことがないということで参考までに読んでみた。
この本が想定している商材や客層とは種類が少し異なるのでこのまますぐにあてはまるようなものではなかったが、それでもなるほどなと思わされる部分も多かった。
できる営業って言われてる人の動き方って誰もが真似できるものでもないし、生存者バイアスもそれなりにあるとは思っているけれども参考にはなった。
ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門
これはLLMを使ったアプリを開発したいソフトウェアエンジニアはとりあえず今すぐ読むべき一冊だと思った。 生成AIやLLMといった界隈は凄まじいスピードで日々進化してるため、色んな知識が断片的になりがちなんだけどそれらの執筆時点の状況と使い方・やり方がわかる本。
ChatGPTの基本からOpenAIのAPIの基本、そしてLangChainの基本を踏まえてサンプルアプリの実装までとなっている。サンプルアプリも単にOpenAIのAPI呼んで終わりというものではなく最終的にはpinecone使ったりキャッシュ使ったりと実践的。環境がAWSに寄っているというのはあるものの実際のところAWS使うことが多いだろうし、それを差し引いてもいい本。
まとめ
全体的に今年は入門的な内容のものが多くなってしまった。これは復習がてらそういうのを読みがちだからだろう。
深掘りする系の書籍は本一冊全体というよりはポイントに絞って参照することが多い。
そして意識高い系の書籍は多くが途中で挫折してるか積まれたままだ。、
とはいえ本当は取り上げたい本が他にも何冊かあるんだけどキリがないので10冊に絞った。あと、ここでは技術系、ビジネス系の書籍しか選んでいないが実際には小説や全然別ジャンルの書籍も読んでいる。アート系の本だったりYouTubeでどうやって登録者数を伸ばすか的な本とかもw
来年は行動変容が促されるような意識高い本を読んでいきたい。