久しぶりの更新です。
タイトルの通りなんですがこの度「実践AWS Lambda」という本を執筆する機会を頂き無事に本日(2017年6月9日)より販売開始です。
出版社はマイナビ出版さんです。
もちろんAmazonでも買えます。Kindle版もあります。
これまで、色んな媒体に寄稿記事は書いたことがあるものの一冊の本としてまとめて書くのは初めての経験でした。
実践AWS Lambda ~「サーバレス」を実現する新しいアプリケーションのプラットフォーム~
- 作者: 西谷圭介
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2017/06/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さて、この本ですが先日のAWS Summit Tokyo 2017のExpo会場内のマイナビ出版さんのブースで先行販売していました。会場限定で消費税分安くなるのと、通常は別売である電子版のダウンロード権がついてくることもあってかそこそこ好評で売り切れてしまいました。
可能な限りの在庫を追加投入したにも関わらず売り切れてしまったので少し驚きです。
正直なところ、いくら注目されているサービスとはいえあまりにもニッチなのでそんなに売れないとは思っていたのですw
ついでに、裏話的な話をすると一部の方はご存知だと思いますが当初は2016年の9月末の発売を予定していました。それに合わせて2016年のAWS Summitのタイミングからサンプル版を無料配布していたのですが諸事情あってこのタイミングでの出版となりました。諸事情あった最中は実際に執筆も止めていて、再開に至ったのは今年に入ってからです。実際に本格的に書いたのは3月半ばからですね。4/1から1週間ほど家族旅行に行く予定だったこともあり最後はとても辛かったですw
今回、通常の書籍とは販売形態が少し異なっていて、紙版に関してはオンデマンド印刷という受注生産に近い仕組みを取っています。ニッチなテーマなのでそれほど数が出ないであろうということでこういう形態になったのですが、これ自体が新しい形態ということもありその辺とかも含めて主に出版するための準備に時間がかかってしまったのです。決して僕が締め切りに間に合わなかったとかそういう話ではありませんw
そんなこんなで無事に本日からの販売開始に至ったのですが執筆中はいろいろ悩まされたりもしました。AWSの特徴でもあるイノベーションや改善の速さがゆえに執筆中に画面が変わる、機能が増える、日本語化されるなどなど…。
余談ですがAWSのイノベーションの数は2016年の実績で1000以上とか発表されてますが、これはあくまでも対外的にアナウンスがあったものになります。実際にはマネージメントコンソールの改善なんかは日々行われていて、主に見た目やメッセージなどに関する細かいアップデートは日常茶飯事です。
特に大変だったのが執筆を中断していた間にマネージメントコンソールやドキュメントが日本語化されてしまったことですね。
日本語化されたことでスクリーンショットは全部取り直しですし、用語も一部ドキュメントに揃えたりする必要が出てきました。地味に音引きが普段の癖とドキュメントで違ったり(ユーザーとユーザとか)。
また、スクリーンショットに関しては今回は主に初心者向けということでなるべくマネージメントコンソールからの操作にしようという方針だったので、スクリーンショット多めだったんですが、次回からは全てCLIを使った手順にしようと強く思いました。CLIベースであれば画面のアップデートによる影響を受けないので。
ちなみにこのマネージメントコンソールのアップデートですが、AWS Lambdaだけでも初回ローンチから3年弱の間に大きなものが数回入っています。IAMの画面も執筆中に少し変わってしまって撮り直しと記述内容の修正が。
このあたりはAWSとか扱ってるとあるある話ですね。前日夜中までかけてハンズオン資料作って、翌日いざってときに画面が変わってるとか。寝てる間にアップデートされちゃったんですね。
あとはやはりアップデートです。執筆中にも機能的なアップデートが入ったのでそれを追加で盛り込んだりする必要がありました。このあたりはぶっちゃけ進化の速いクラウドを相手にする場合避けて通れないところでもあるので、今回のような解説書の今後の在り方も変わっていくのかなー、とかぼんやりと思ったり思わなかったり。
というわけで本日より発売なのでぜひよろしくお願いしますmm
それはそうと、たまにサインを欲しいと言われるのですが想定外だったので恐縮ばかりです。そもそもサインなんて持ってないので単に名前を書くだけになるという…
今回、AWS Summit Tokyo 2017ではセッションもやってたんですが、セッション後のQAでも購入した書籍を持ってサインを欲しいと言われ対応に苦慮しましたが、ただ名前書くだけでよければどうぞ。
ちなみにそのときのセッション資料はこちらですmm
サーバレス関連ということで「サーバーレスシングルページアプリケーション」という本が近日オライリーから出版されるようで、こちらは日本のサーバレスコミュニティの立役者である吉田真吾さんが監修されてることなのでこちらもあわせてどうぞ。
サーバーレスシングルページアプリケーション ―S3、AWS Lambda、API Gateway、DynamoDB、Cognitoで構築するスケーラブルなWebサービス
- 作者: Ben Rady,吉田真吾,笹井崇司
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2017/06/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まだ発売前なので読んではいないのですが、AngularJSなどを使ったシングルページアプリケーション(SPA)というのもサーバレスと非常に相性のいいアーキテクチャだったりします。HTMLとJSはS3だけで配信できますし、JSから呼ぶAPIバックエンドをAPI Gateway + Lambdaで実装するといった感じです。もちろんデータストアはDynamoDBで、認証認可にはCognito User Poolを活用する感じですね。とまあそういった内容になってると勝手に期待していますw
さて、最後に私の書籍に関してですがサポートサイトが公開されています。
今後はこちらに誤植や訂正などがあった場合は公開されるかと思います。
また、書籍ではページ数の都合などで紹介しきれなかったユースケースやそのウォークスルーを別途公開したいなと考えていたりします。
追記:
おかげさまで現時点のカテゴリランキング1位になってるんですが、「サーバレス」について書いた本なのに「サーバ」カテゴリですw
「サーバレス」なのに「サーバ」カテゴリで1位になっているの味わい深い。アマゾン流のシャレなのか https://t.co/l1Vwx7AOgT
— Keisuke Nishitani (@Keisuke69) 2017年6月8日
追記2:
上で紹介した「サーバレスシングルページアプリケーション」の本ですが、認証はUser Poolではなく、Cognito IdentityとGmailのアカウントだということで、これはこれで興味深いですね。
ちなみにサーバーレスSPAの構成はほぼご記載のとおりですが認証はUser PoolsではなくFederated IDのほうでしてユーザー情報はGmailを使っております
— Shingo Yoshida (@yoshidashingo) 2017年6月9日
追記3:
新たにサーバーレスアプリケーションに関する本も出しました。あわせてどうぞ。
Amazon Web Servicesを使ったサーバーレスアプリケーション開発ガイド
- 作者: 西谷圭介
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2018/03/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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